自立立体駐車場は昇降機などの機械を使用せず駐車する車両自身が自力で走行し駐車スペースに駐車するものであるため駐車場内の事故等については基本的に自動車運転する当事者の責任となるのが一般的です。また利用にあたってこのような注意書きを掲示しているところも少なくありませんが、運営する側においてもその安全確保に努めることが経営において重要な要素となります。1つは風評の問題です。事故の多い駐車場はその責任が当事者にあった場合であっても事故が多い駐車場としてその風評が広く広まってしまう恐れがあり、これが利用者を大きく減らす要因となります。
また事故の多い駐車場は建物の構造上事故が起こりやすいと言う見方をされる場合もあり、これも利用者を減らす大きな要因となる可能性が高いため十分な注意を払わなければなりません。自立立体駐車場は基本的に何層もの駐車スペースをスロープ等で接続した構造となっており、死角が非常に多い構造となりがちです。そのためこのような場所にカーブミラーを設置したり、構造的に視認性を良くし事故を未然に防ぐような工夫を建設時に行うことが非常に重要となります。自立立体駐車場は少ないスペースを効果的に利用できる上、昇降機などの高額な設備を導入しなくても長期間営業することができるとして非常に人気を博している駐車場ですが、安全確保においては十分にその配慮を行うことが重要であるとともに、利用者を増やすための最も効果的な方法といえます。